尖圭コンジローマ
性行為による接触から数週間〜数ヶ月経ってから、性器や肛門周りにイボができた場合、尖圭コンジローマの可能性があります。
尖圭コンジローマとは
ヒトパピローマウイルス(HPV:主に6型・11型など)の感染によって生じる性感染症です。
性器や肛門周辺にカリフラワー状・鶏冠(トサカ)状のイボを形成します。
治療の最終的なゴールは「自身の免疫によって体がHPVを完全に排除すること」ですが、まずは目に見えるウイルス病変(イボ)を物理的に取り除くことが基本となります。
尖圭コンジローマの診断
診断は基本的に「医師による見た目(視診)」で行います。
コンジローマと見分けがつきにくい良性の生理現象(真珠様陰茎小丘疹や膣前庭乳頭腫症など)との鑑別が重要です。
症例画像
▼ 典型的な病変・好発部位(タップ/クリックで表示)
典型的な病変
やや硬めの病変
尿道口の病変
▼ よく似た良性のブツブツ(治療不要なもの)
真珠様陰茎小丘疹(男性・生理現象)
膣前庭乳頭腫症(女性・生理現象)
尖圭コンジローマの治療法
尖圭コンジローマは、発生した部位や皮膚の性質によって最適な治療法が異なります。
特に毛が生えている部分や硬い皮膚にできたイボは、塗り薬(ベセルナ)や液体窒素が効きにくいため、手術(オペ)で直接取ってしまうのが最も効果的です。
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外科的切除・CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)
病変を直接蒸散・切除します。一度の処置で確実にイボを除去できるため、最も推奨される治療です。 -
液体窒素凍結療法
超低温の液体窒素でウイルス感染組織を凍結壊死させます。 -
ベセルナクリーム(外用薬)
免疫を高めてウイルスを排除する塗り薬です。週3回塗布・洗い流しが必要で手間がかかる上、強い皮膚炎(赤み・ただれ・痛み)を起こしやすいデメリットがあります。 -
ヨクイニン(漢方薬)
保険適用は「尋常性疣贅(手足のイボ)」のみであり、尖圭コンジローマに対する効果は補助的にとどまります。
当院の治療方針
患者様の手間や治療効率を最優先に考え、当院では以下の基準で治療を行っています。
- 基本方針:確実性が高く1回で病変をすべて除去できる「レーザー治療(CO2レーザー)」を推奨しています。
- 病変が小さく、かつ「個数が3個以内」の場合に限り、液体窒素での処置を行います。
- ベセルナクリームは柔らかい病変には効果的ですが、治療が長期化し、塗布・洗浄の手間や炎症リスクが高いというデメリットがあります。
再発について
尖圭コンジローマは、目に見えるイボを取り除いても皮膚の深部にウイルスが潜伏していることが多く、かなりの高確率で再発します。
再発するかどうかは「本人の免疫力やウイルスの状態(運)」によるところが大きいため、除去後も数ヶ月間は定期的な経過観察が必要です。
コンジローマにかかった後の「HPVワクチン」の意義
「すでにかかったことがある人でも、ワクチンを打つ意味はあるのか?」
結論から言うと、打つ意味はあると考えられます。
すでに感染してしまった部位のウイルスをワクチンで消すことはできませんが、「まだ感染していない周囲の皮膚への感染拡大」や「別の型のHPV感染」を防ぐ効果が予想されるため、将来的な再発予防・新規感染予防の選択肢となります。
費用
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- 保険適用
- 自費
- 外科的切除・CO2レーザー
- 約8,000~15,000円
- 25,000円~
- 液体窒素(3箇所まで)
- 約1,500円
- 5,000円
- ベセルナクリーム
- 約1,500円(処方箋のみ)
- なし
- HPVワクチン(シルガード)
- なし
- 30,000円/1回(3回接種)
東京プレイヤーズクリニック 院長
河野 太郎 Taro Kono, M.D.
年間1万人以上の性感染症診療を行っている。性感染症の予防、早期発見・早期治療に注力。エビデンスに基づいたわかりやすい医療情報の発信を心がけています。
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