マイコプラズマ・ジェニタリウム
性行為やから1〜3週間程度経ってから以下のような症状が出ており、かつ淋菌やクラミジアの検査が陰性の場合、マイコプラズマ・ジェニタリウム(M.genitalium)の可能性があります。
※クラミジアや淋菌の検査が陰性なのに尿道炎や子宮頸管炎が治らない場合の主な原因菌です。
マイコプラズマ・ジェニタリウムとは
マイコプラズマ・ジェニタリウム(Mycoplasma genitalium / M.gen)は、クラミジアや淋菌に次ぐ第3の性感染症(非クラミジア性非淋菌性尿道炎・子宮頸管炎の主要な原因菌)として近年注目されている病原菌です。
細胞壁を持たない非常に微小な細菌で、通常の抗生剤が効きにくく、薬剤耐性化(マクロライド耐性、ニューキノロン耐性など)が極めて進んでいることが特徴です。
無症状の潜伏感染も多く、放置すると女性では骨盤内炎症性疾患(PID)や不妊症、早産・流産のリスク要因となります。
なお、マイコプラズマ・ジェニタリウムの咽頭感染は淋菌やクラミジアなどと比較し少ないことが報告されています。
マイコプラズマ・ジェニタリウムの主な症状
クラミジアと非常によく似た軽微な症状が多く、自覚しにくいケースが多々あります。
- 男性(尿道炎):排尿時の違和感・軽度のかゆみ・痛み、サラサラした透明〜薄い白色の分泌物(無症状の場合もあり)
- 女性(子宮頸管炎):オリモノの増加・性状変化、性交痛、下腹部の違和感・鈍痛(約7〜8割が無症状)
- 男女共通(咽頭炎):のどの違和感・イガイガ感(ほとんどが無症状)
マイコプラズマ・ジェニタリウムの検査方法
マイコプラズマ・ジェニタリウムは通常の培養検査や即日IC法では検出できないため、高感度な遺伝子検査(リアルタイムPCR法などの核酸増幅検査)が必須となります。
- 性器検査(男性):尿検査
- 性器検査(女性):腟ぬぐい液(ご自身または医療者による綿棒採取)
- 咽頭検査(男女共通):うがい液
※検査結果は当日夜または翌日のご報告となります。
マイコプラズマ・ジェニタリウムの治療法
一般的なクラミジア治療薬(アジスロマイシンなど)に耐性を持つ株が国内で約7〜8割存在するため、耐性パターンを見据えた専門的な抗菌薬の選択が必要です。
基本的には内服薬を一定期間(7日間〜日間)継続して服用します。
- 性器感染:専用抗菌薬の内服(7日間〜21日間)
- 咽頭感染:専用抗菌薬の内服(7日間〜21日間)
治療後の再検査
- 推奨される再検査のタイミング:治療終了後3週間後以降
- クラミジア同様、死んだ菌のDNAが検出されて偽陽性が出る期間が他の菌に比べ長いため、治療後の再検査は治療終了後3週間は空けることをおすすめします。
- 耐性菌の割合が高く、薬を飲み切っても治癒しない可能性がそれなりにあるため、PCR検査による治癒確認(陰性化の確認)を行うことを強く勧めます。
早く
感染時の注意点
- パートナーとの同時検査・治療:ピンポン感染を防ぐため、パートナーの方も必ず同時にマイコプラズマ・ジェニタリウムのPCR検査と治療を受けてください。
- 性行為の禁止:治癒確認が取れるまでは、コンドームの有無にかかわらず性行為(オーラルセックス含む)はお控えください。
費用
- 保険診療:検査と治療で3000円程度
- 自費診療:検査と治療で10000円~15000円程度
東京プレイヤーズクリニック 院長
河野 太郎 Taro Kono, M.D.
年間1万人以上の性感染症診療を行っている。性感染症の予防、早期発見・早期治療に注力。エビデンスに基づいたわかりやすい医療情報の発信を心がけています。
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